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インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌

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ジョエル・コーエン監督『インサイド・ルーウィン・デイヴィス 名もなき男の歌』を観た。
コーエン兄弟の映画はその独特の映像美と陰陽、シニカルでシュールな台詞、冴えない主人公とその周りに集まるおかしな登場人物といった造りがとても好きで全て観ている。
本作でも特に大きな出来事も起こらず、1960年代のニューヨーク、グリニッジヴィレッジで家もなく暮らす冴えないフォークシンガーの冴えない1週間を、ただ淡々と(でもやっぱり所々シュールでシニカルに)描き出す。
主人公ルーウィンは本当に冴えないダメ男で、その時その時の人生の選択も気分次第で、だからそのせいで周りの人間に迷惑をかけ、悪態を突かれては逆切れをする。もちろん、歌も売れない。
でも、ルーウィンはその閉塞感の中で、ただ歌う。だからルーウィンが歌う歌はフォークソングになる。フォークソングはそういった冴えない人生を、それでも生きる男の歌だから。
ラストでライヴハウスを出ていくルーウィンのバックに若き日のボブ・ディランが歌い始めるシーンがあり、その後ルーウィンは映画の冒頭と同じシーンへとループする。それがまた閉塞感をより強めてはいるけれど、そこから始まる1週間はきっとこの1週間とは何かが違うはずだ。とても些細なことだとしても。
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