Together Through Life

 

それでも夜は明ける

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スティーヴ・マックィーン監督『それでも夜は明ける』を観た。
奴隷制度の持つ残虐性、非人間性に真正面から切り込む力作。
この作品の最大の肝は主人公ソロモンが白人同様の暮らしを営む自由黒人であること。そんな彼が突然拉致され、南部に連れ去られ、奴隷に貶められる。
ソロモンが自由を知っていたからこそ、彼は12年間にも及ぶ奴隷生活の中でも「あきらめない」という希望を捨てなかったという点が一つ。
それと、ソロモンは自由黒人とはいえ白人社会に属してはおらず、いわば白人と黒人奴隷との狭間に生きるニュートラル(あるいは宙ぶらりん)な立場だったからこそ、同じ黒人であるのに白人の「所有物」としてしか生きてはいけない人々に対する驚嘆、絶望などを改めて知り、それを観る側の僕たちは追体験として彼の視線を共有する。だからマックィーン監督は吊るし首のまま放置される場面や鞭打ちの場面をヒリヒリするほど残虐に、長く映し出す。追体験として観る僕たちに「もう止めてくれ!」と思わせるためのように。
アメリカの白人、黒人はどんな思いでこの作品を観るのだろう。残念ながら僕には一生その心は分からないけれど、それでもアカデミー賞最優秀作品賞に充分値する、心を抉られるような力作だと思う。
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