Together Through Life

 

オン・ザ・ロード



ウォルター・サレス監督『オン・ザ・ロード』を鑑賞。言わずと知れたジャック・ケルアックの小説『路上』を映画化したもの。
『路上』を読んだのはかれこれ15年以上前か。結構な衝撃を受けたことだけは覚えているけれど、内容はほとんど覚えていない。なので、ストーリー的な原作との比較は出来ない。
ただ、この作品はストーリー云々ではない。アメリカでは異邦人であるサル=ジャック・ケルアックが、ビートジェネレーションを体現する型破りで自由奔放なディーン=ニール・キャサディに出会い、そこに「アメリカ」を見て、路上(ロード、ストリート)で放浪生活を送る。ドラッグ、アルコール、タバコ、ロック、セックス。ビートにまみれた生活は刺激的で自由だけれど、やっぱり終わりは来る。
性格が正反対と言っても良いサルとディーンがお互いに惹かれ合うのは、両者とも父親の喪失を抱え込んでいるからだ。そして、それを乗り越えようと(忘れようと)放浪する路上で、彼らはアメリカの喪失を知る。旅が終わったとき、喪失の絶望とその後に巡りきたビートは、作家に溢れる言葉を与える。
オールド・ブル・リー=ウィリアム・バロウズ、カーロ・マルクス=アレン・ギンズバーグといったビート作家も登場し、当時の熱がひしひしと伝わるカッコ良くて、でも見つめる視線は少し切ないロードムービー。
確か新訳も出ているはずだし、『路上』、もう一回読んでみようかな。
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