Together Through Life

 

エッジエフェクト



福岡伸一の対談集『エッジエフェクト-界面作用』読了。気鋭の分子生物学者が異分野の人たちと対談し、その境界線上つまり「界面」で起こる作用をタイトルとしている。
本来「エッジエフェクト」=「界面作用」とは生物学的、生態学的また地政学的にいう2つの物事が接する地域で起こること、あるいはその相互作用を言う。「界面」でこそ異なる物事がときにぶつかり合い、素晴らしい作用を引き起こすという考え方らしい。
対談の相手は桐野夏生、柄谷行人、森村泰昌、小泉今日子、鈴木光司そして梅原猛。あらゆるジャンルの人々を相手にしてその考え方を引き出しながら、それを自身のキーワードである「動的平衡」の思考に照らし合わせ、そして「記述のための言葉の解像度を高めるのが現代科学の矜持」という揺るぎない著者のスタンスが垣間見える。
ただ、それぞれの対談が短いせいか、少々消化不良の感は否めない。そんな中でも男性原理と女性原理を日本の神話からと生物学的観点の両面からアプローチしていく桐野夏生との対談、真偽・善悪というフェーズからの判断基準のみが尊重される現代で、敢えて「美しい・美しくない」という判断基準をこそ大切にしたいという森村泰昌との対談が刺激的で面白かった。
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