Together Through Life

 

パレルモ・シューティング



ヴィム・ヴェンダース監督『パレルモ・シューティング』を観た。
デジタルにまみれた売れっ子カメラマンがふとしたきっかけからパレルモを訪れ、真正面から「死」と対峙して「生」を貪る。
要約するととてもシンプルでやや陳腐ですらあるあらすじだけれど、そこはヴェンダース。美しい映像とセンスの良い音楽でやっぱり独自の世界へと誘ってくれる。
「死」はつまり、未来から放たれる「矢」なのだ。それは一直線に現在の自分に向かって飛んでくる。それが見えたとき、それを恐れ、畏れ、貫かれまいと足掻く。それがつまり生きるということ。デジタルの虚飾に覆い隠された本質を見るということ。本質を見るということはつまり、「死」と向き合い、「生」を生きるということだ。
「死」=「死神」を演じるデニス・ホッパーの異様な迫力がすごい。ラストシーンも美しく、パーフェクト。
ヴェンダース作品は昔から観てきたけれど、今こういった類のテーマを重過ぎず暗すぎず、むしろ心地良いとさえ感じる浮遊感を保ったまま描けるヴェンダースに成熟を感じ、こういった類のテーマの作品を全編デジタル処理で美しく仕立てる確信犯的アイロニーにニヤリとしてしまった。
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