Together Through Life

 

最後の瞬間のすごく大きな変化



大阪出張中、グレイス・ペイリー著、村上春樹訳『最後の瞬間のすごく大きな変化』読了。
17編からなる短編集で、中には著者自身がモデルと思える同じ女性が主人公のものもいくつか。劇的ではなく、起承転結も特に意識されず、でも淡々とは物語は語られない。描かれていることはごく普通の風景なのだけど、その斬新な切り口から見られる著者独特の視線の先に広がるのは、とても不思議な光景だったりする。語り口調も時に詳細で、時に簡素。でも全体には流れるようなグルーヴがあって、文体自身が流動性を持っているかのよう。
人生は普通に流れているように見えるけれど、細切れにするとそこの部分はとても不思議だったり、どうしようもなく残酷だったり、ありえないほど苦かったり、立ち直れないほど落胆させられたりする。それでも、続く。
独特の「味」のある文章が上手く翻訳されている(のだろう)ので、すらすらと読めるわけでもないのに、スッとリアルに響くのは、やっぱり僕たちもそれぞれの人生においてそんな日常に潜む「ズレ」をどこかで体感しているからだろう。
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