Together Through Life

 

テトロ



フランシス・フォード・コッポラ監督『テトロ 過去を殺した男』を観た。
2009年の作品だけど、いやもう、コッポラ健在。嬉しくなるようなステキな作品。
家族を捨て、ブエノスアイレスで名前を変えて暮らす男。ある時点から彼の世界から色はなくなる。だから、現在はモノクロで、過去は色鮮やかなカラーで描かれる。とはいえ、その過去も決して幸せなものだったわけではない。でも確かに彼にとって、過去を捨てた(殺した)ときから世界は色を失ったのだ。
天才と呼ばれる父を追いかけ、その父に裏切られる。でも、父殺しは出来なかった。「父」という存在に翻弄され、それでも「父」を消せない。「父」から逃れられない。それ故に悩み苦しむが、最後に「父」を受け入れる。2つの意味を持って。
モノクロ映像もスタイリッシュだし、カラーも眩いほどに鮮やかだ。ヴィンセント・ギャロは相変わらずタダモノではない雰囲気を醸し出しているし、その佇まいに迫る、その佇まいを演出するコッポラのカメラも見事。『ゴッドファーザー』や『ランブルフィッシュ』にも通ずる、コッポラの真骨頂。
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