Together Through Life

 

ヒア アフター



年末年始真夜中の映画鑑賞第4夜はクリント・イーストウッド監督『ヒア アフター』。
昨年2月に日本で公開され「これは観に行かねば」と考えていた矢先に起こった大震災。津波の映像があるということですぐに公開中止になった作品。
そんないわくやスピルバーグが製作総指揮だとか、タイトルそのまんま「死後の世界」を描いた作品なだけにいわゆるオカルトやスピリチュアルといったイメージが先行し、正当な評価が得られていない作品になってしまっているのではないか。
津波を体験し死後の世界を垣間見てしまった女性キャスター、双子の兄を交通事故で亡くし、それでもなんとかもう一度兄と対話したい弟、死者と話せる霊媒能力を持ちながらあられもない他人の本質を見てしまうことに疲弊し、人と向き合う勇気を無くしてしまった工場労働者。この作品は「死後の世界」というテーマを用いながら、三者三様の魂の邂逅を描いたドラマだ。
「死後の世界」があるとかないとか(まぁ前提として「ある」と描かれてはいるが)ではなく、死を描くことによりどう生きるかを問う。実際これまでのイーストウッド作品同様演出の色彩は抑えられ、ただ静かに人物が、魂が行き交い、震える。「死後の世界」などが描かれているのではない。この、複雑にこんがらがり、薄汚れた、ときにやり切れない不幸せが起こる、現実世界が描かれているのだ。そこであがき、苦しみ、それでも出来事と、人と向き合う人たちが描かれているのだ。
随分遅れてしまったけれど、やっぱり観て良かった。
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