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チェルノブイリ・ハート

チェルノブイリ・ハート2

ryuuに誘われ、メアリーアン・デレオ監督のドキュメンタリー映画『チェルノブイリ・ハート』を観た。まず、渋谷の映画館で午前中限定とはいえこういった類いのドキュメンタリーが上映されていること自体、大きな意味のあることだと思う。ただ、もちろん観客は少ない。
映画はチェルノブイリ原発事故から16年後の、所謂「ホット・ゾーン」=高濃度汚染地域を描く2002年の作品。肉体的、精神的に障害を持つ子供らの映像はそれだけで重く、痛く、観ていて息が苦しくなる。
後半は「ホワイト・ホース」という別の作品で、事故当時原発のそばの町に暮らしていた青年が15年振りに廃墟となったアパートを訪れる姿を追う。

両作品に共通しているのが、これは映画というよりもシンプルな「レポート」であるという点。だから、ドキュメンタリー映画として見せようという作者の努力は伺えないし、作品として仕上げられているとは到底言えない。
また、放射能と障害との因果関係を突き詰めること、それはとても難しいことなのかも知れないが、ここで作者は(意図的なのか)そこを追求しない。ただ現在ベラルーシやウクライナで起こっていることと、その(曖昧な)データを映像として流すだけなのだ。
だから、観る側である僕たちがそれをどのように受け止め、どのように感じるか。それがとても大切な映画なのだと思う。ある意味、数多くの操作されたメディアの情報と同じく、この映画も慎重に扱わなければならない。曝け出される現実は目を見張るほどに衝撃的だが、データは曖昧であり、因果関係も突き詰められていない。

3月の震災による福島の原発事故がなければおそらく日本で公開されていなかった可能性の高いこういった作品が公開されることはとても意義深いことであり、あの事故を起こしてしまった国の人間として観ておくべき作品ではあると思う。ただ、観る側一人一人に厳しく自立した思索を求められる作品でもあると思う。
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