Together Through Life

 

乳と卵



川上未映子『乳と卵』読了。
確かに大阪弁で句点が極端に少なく謎の読点があってダラダラといった感じで続く文体はかなり独特で読みにくいという意見もあるかも知れないが、関西出身の僕の場合まず大阪弁に抵抗がなく、こういった特殊な文体は好みなので結構気持ち良く読み進められた。流れるような感触もあり、まるで詩のようとも言える。
成熟を止めたくない母と成熟したくない娘、その真ん中である程度冷静に判断ができる母の妹。娘の日記と母の妹の視点が交互に配置される構成は、珍しくはないがかなり効いている。
おっぱい、卵子、初潮、月経、出産、化粧、豊胸、整形、美の探求…。女性の人生で切り離したくても切り離せないこと、その狭間、そして女性同士の年齢のギャップでの苦悩だったり葛藤だったりがテーマなのだろうけど、最後のその狭間やギャップを乗り越えんとするインパクトある魂の邂逅(と言えば大袈裟かも知れないけれど)まで、文学的視点から文学的文体、リズムで読ませ、確かにいかにも芥川賞的作品ではあるけれど、やっぱり川上未映子、僕は好きな方かも。
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