Together Through Life

 

天才スピヴェット

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ジャン=ピエール・ジュネ監督『天才スピヴェット』を観た。
少年のアメリカ横断一人旅を、ジュネらしくカラフルでポップに描く。アメリカの風景がとても美しくて、それは写実的というよりもカラフルな飛び出す絵本のよう。
基本的には少年の冒険物語なのだけれど、やはりその辺りはジュネ。冒険自体はハラハラドキドキではなくどこかフワフワしているし、その狭間、行間に透けて見える寓話的ブラックさが絶妙。カラフルポップな色合いに見落としがちになるけれど、少年の家族ははっきり言って異常だし、少年が旅で出会う人物たちも一癖も二癖もある人たちばかり。
そして何よりもこの美しいアメリカの風景が、実は全てカナダで撮られたということ。「アメリカ人が近付ぎて見えないアメリカの美しい原風景」を装いつつ、その色合いをカラフルポップに強めることにより寓話的に仕立てる手腕。アメリカを皮肉っているとまでは言わないけれど、弟の死の原因などはいかにもアメリカ的だし、やはりアメリカ人から一定の距離を取れるヨーロッパ人が描くアメリカが舞台の映画は面白いなぁ。
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