Together Through Life

 

そこのみにて光輝く

BhZe94ACUAAGQyb (500x359)

呉美保監督『そこのみにて光輝く』を観た。
事故で部下を亡くしトラウマに埋もれて生きる男。自身は身体を売り、弟は保護観察中。母親は脳梗塞で寝たきりの性欲処理に勤しみ、バラックのような海辺の家で暮らす家族。まさに出口の見えない閉塞感が彼らを覆う。
それでも、彼らは生きている。生きることを選んでいる。なぜこれほどの絶望の中で、彼らは生きるのか。その理由は一つしかない。
幻かも知れない、期待かも知れない、ただ小さな一筋の光が見えているから。
暗くどんよりと生々しい画面に、それでも朝日や夕日が彼らを包む。愛のない性描写のあとには、愛に溢れた性行為が長々と描かれる。これほどの状況で日々を生きる彼らも、時折笑う。それらは全て、光だ。
救いたいという気持ちが本当に人を救うのだ。笑顔は、笑顔を生むのだ。そして、観ている僕らも彼らの笑顔=光に救われる。
呉美保監督の作品は初めて観たけれど、全体的な構成、細部の描き方などがとても丁寧で素晴らしい。そしてそんな演出の中で光り輝く俳優陣の演技。特に身体全体から哀しいエロスとも言える雰囲気を醸し出す池脇千鶴は圧巻。
Comments

Body

« »

09 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
profile

telltell72

Author:telltell72
welcome!

archives
tweets
検索フォーム
counter