Together Through Life

 

なんとなく、クリスタル

81ZpqIw-hIL (355x500)

先日書店で田中康夫著『33年後のなんとなく、クリスタル』を見かけ、「あぁ、33年後に続編だなんて面白そうだな」と思い購入したのだけれど、『なんとなく、クリスタル』自体、僕が読んだのももう20年以上前なので、まずはそちらからと考え本棚をまさぐるも見つからず。結局新装版を購入して再読。
描かれているのは1980年代初頭のバブルへと向かうふわふわとした学生たちの気分。左ページにある膨大な注釈がそういえば面倒臭かったんだったと思い出しながら、でもこの作品の「本文」は言うまでもなく自己批評的な注釈にあるわけで、今読んでみてもこのあまり中味のない、時代の風俗と若者の気分だけを表面的に描いた本文と、そこに表出する事象をシニカルに解説する注釈というコントラストはなかなか面白い。
そして、主人公の「なんとなく、」(この「なんとなく」の後の「、」が効いている)感がこの先も続くことを暗示したラストシーンに続く出生率のデータが、やっぱりバーンと来る。
当時の著者の予言めいた作品から33年、あの「なんとなく、」感溢れる大学生たちが50代になってどう描かれているのか。『33年後のなんとなく、クリスタル』も早速読んでみよう。
Comments

Body

« »

11 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
profile

telltell72

Author:telltell72
welcome!

archives
tweets
検索フォーム
counter