Together Through Life

 

卵を産めない郭公



ジョン・ニコルズ著、村上春樹訳『卵を産めない郭公』を読んだ。
舞台は1960年代前半のアメリカ、大学。長距離バスで出会ったジェリーとプーキー。その出会いから恋愛の盛り上がり、やがて訪れるすれ違いと別れを描いた所謂恋愛小説なんだけど、型破りで突拍子のない行動を繰り返すプーキーの魅力、瑞々しい翻訳で読ませる。いやぁ、こうまで躍動感に溢れ、登場人物が予想の範囲を軽々と超えて魅力的で、語り口が豊富で瑞々しい作品だと、まだまだ僕も恋愛作品読めるなぁ。
また60年代前半という舞台設定もまた絶妙(まぁ著者がその時代に書いたのだから意図したわけではないけれど)。50年代の抑圧と60年代後半のベトナム戦争、ヒッピー&ドラッグ文化の間という、ぶっとんだ学生時代だけれどドラッグは全く登場しないという(村上春樹と柴田元幸との対談でも触れられていたけれど)独特の空気を持った時代。その時代の空気が作品に独自の魅力を加味している。
新潮文庫の村上柴田翻訳堂シリーズでは他にも気になる作品が結構出ているので、これからも読んでいこう。

 

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