Together Through Life

 

ルリボシカミキリの青



福岡伸一『ルリボシカミキリの青』を読了。
週刊文春に連載されていたエッセイをまとめたものなので一つ一つは2~3ページととても短く読みやすいのだけれど、やはり理系の科学者とは思えない詩的で美しい文章と新鮮な切り口にうっとりし、読みやすいのに読み進めていくのが惜しいような感覚にさせられる。
週刊誌のエッセイなので時事問題も多く取り扱われているが、やはり全編を貫くのは「動的平衡」に根差した著者の確固たる信念だし、その礎となった「センス・オブ・ワンダー」の話だ。
子どもの時分に「面白い」と感じたこと、「虫の虫」だった著者の場合はそれがルリボシカミキリの青だったわけだけれども、あらゆる人に「センス・オブ・ワンダー」の瞬間はあり、要はそれを大切にし、「面白い」と感じたことをずっと「面白がって」生きていけているかということ。
それは単純なようであり実は難しいのかも知れない。純粋な思いを持ち続けるには、時に険しい道をも歩むことだから。でも、純粋な思いがあるからこそ、そんな道をも進み続けることができるのだ。
「面白い」と感じたことを「面白がって」生きてきた結果、あらゆる分野へと通じるワンダーな世界を生きている福岡伸一。羨ましくもある、素敵な人生の断片を描いた極上のエッセイ。

 

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