Together Through Life

 

ラスト・フェイス

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ショーン・ペン監督『ラスト・フェイス』を観た。2003年アフリカのリベリア内戦をベースにした(一応)ラブストーリーだけれど、カンヌで酷評されたからか日本国内では劇場公開されなかった作品。曰く「内容の薄いラブストーリーと難民を侮辱するポルノの混合物」だとか。
そう。確かにラブストーリーとしては凡庸だし、目を覆いたくなる凄惨なシーンも多い。ただそれはショーン・ペンがどうしても内戦が日常化する国の惨劇を伝えたいとき、無法者たちによる壮絶で残酷なシーンをここまでやるかというほど描写することはもとより、この作品を単なる紛争映画にすることなくそこに凡庸なラブストーリーを重ねることが必要だった。この惨劇の中で、このラブストーリーがどれだけ浮いているかを見せることにより、本来は地続きのはずの世界でこの内戦下のアフリカがいかに異常な世界かを示す。僕たちの世界では凡庸なラブストーリーが、ここでは異常だ。その違和感こそがショーン・ペンがこの作品で訴えたいことなのだと思う。
それにしてもシャーリーズ・セロンはやっぱりめっちゃきれい。

 

おとなの事情

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パオロ・ジェノヴェーゼ監督『おとなの事情』鑑賞。
舞台はアパートの一室。友人同士の夫婦やカップルが集まり、ワイン片手のホームパーティー。やがて1人の女性が携帯にかかってきた電話はスピーカーにし、メールが来たら見せ合おうというゲームを発案。もちろん他のメンバーは渋るけれど、パートナーに秘密なんてないってことでゲーム開始。そこから始まる文字通り「大人の事情」の雨あられ。もうなんかぐっちゃぐちゃの泥沼、修羅場。
なんだけどテンポも良く、どことなくオシャレで適度にハラハラしながら思いもかけぬ展開が楽しめる。ここまで極端ではなくても「大人の事情」って誰でも持っているもんだから。
お金かけなくても超大作ではなくても、ストーリーと台詞回し、役者の演技で舞台劇のように楽しめる作品。個人的にはこういうの好き。

 

わらの犬

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サム・ペキンパー監督『わらの犬』を観た。
イギリスの片田舎に引っ越してきたアメリカ人学者とその妻。学者は地域の人に馴染めず、妻はその奔放な振る舞いから男たちにいやらしい目で見られる。特に酷い嫌がらせがあるわけでもないけれど、彼らの生活には徐々にストレスが溢れてくる。そして、偶然に呼びこまれた暴力が爆発する。
このラストの暴力シーンが異常。きっかけは確かにあった。引き金は引かれた。でも、その後の学者の暴発したテンションとその持続力は何かに取り憑かれたようで、それを演じるダスティン・ホフマンが怖い。
突発的でも計画的でもない。恨みでもない。ただ偶然あらゆることが揃い、人の闇は暴発する。そしてそれは取り返しのつかない場所まで人を連れていく。誰であっても。
やっぱり衝撃的な名作。

 

エリザのために

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クリスティアン・ムンジウ監督『エリザのために』鑑賞。
舞台はルーマニア。愛する娘をイギリスの名門大学へ推薦してもらうために奔走する父親。やがてその奔走が度を越え、黒い繋がりを使ったコネによる収賄にまで至る。その過程はあくまでもするすると自然で、父親もただただ娘のためを思っての行動であり悪い人には見えない。だからこそルーマニア社会に蔓延る汚職と腐敗が際立つ。
自分でもどこでどうなってこうなってしまったか戸惑う父。袋小路から脱する突破口はあるのか。いや、もはや自力で脱出する術はない。ただ、突破口は娘が切り開く。この腐りきった国を変えるのは若い世代なのだ。そうやって物語は少女の成長譚として続いていく。
ルーマニア革命後の国を批判した社会派映画だけに、外国人が観るとなかなか難しいところがあるかも知れない。でも分かるのは、ただただ娘を愛する気持ち。それが度を越さないように。子供たちは自分で成長し、突破口を切り開くものなのだから。
僕も気をつけなきゃ。

 

ブレードランナー

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今度『ブレードランナー 2049』を観ようと思っているので、はるか昔に観たリドリー・スコット監督『ブレードランナー』を観直す。
SF映画の元祖みたいに言われていて、確かに当時で考えればそうだよなぁっていう。時代設定が2019年だからほとんど現代なんだけど、そう思って観ると(どうしてもそう思って観ちゃうし)これはなかなかもう古臭くて、やっぱり今観て評価するべき作品でもない。ただ当時としては画期的だったことは分かるし、雰囲気もかっこいい。
ま、あくまで復習ということで。

 

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